VRChat向けGPUはNVIDIAとRadeonどっちがいい?

今更ですが、最近VRChatをやる人たちが非常に増えてきましたよね。
そこで、より良いVRC人生を送るためにスペックの高いPCやVR機器を気にしてると思います!
特に、VRChatはGPUの性能を最重要とする場面が非常に多いです。

ですが、「このGPUはベンチマークスコアが高いからこれにしよ!」って単純にベンチマークスコアが高いGPUを選べばいいというわけにはいきません。
VRChatはワールドもアバターもユーザーが作るゲームなので、入るワールドや周囲にいるアバターの重さによって負荷が大きく変わります。

軽いワールドで少人数ならそこまで重くありません。しかし、重いアバターが多い場所、大人数インスタンス、ミラーありのイベント会場などでは、一気にGPU負荷やVRAM使用量が増えます。

VRChat公式のPC最低要件では、GPUは GeForce GTX 970 / Radeon R9 290 相当以上とされています。メモリも最低4GB RAMとかなり低めに見えます。
ですが、公式のトラブルシューティングでも、VRChatはユーザー生成コンテンツが未最適化な場合にクラッシュやパフォーマンス問題が起きることがあると説明されています。つまり、公式最低要件はあくまで「起動できる最低ライン」という事です。

今回は、VRChat向けGPUとしてNVIDIAとRadeonのどちらがいいのかを、特にVRAM容量を重視して考えていきます。

結論:安定性ならNVIDIA、コスパならRadeon

先に結論から言うと、こうです。

  VRChatで安定性や扱いやすさを重視するなら NVIDIA が無難。
  同じ予算でVRAM容量を重視するなら Radeon もかなり強い。

NVIDIAは、VRまわりの安定性、ドライバ、配信・録画、エンコード機能まで含めると扱いやすいです。
特にRTX 40シリーズ以降は、AV1エンコードにも対応しており、さらに配信・録画、映像圧縮まわりで強くなっています。

一方でRadeonは、同価格帯でVRAM容量が多いモデルを選びやすいのが魅力です。
たとえば RX 6700 XT は 12GB、RX 6800 は 16GB を搭載しています。

VRChatでは、GPUの処理性能だけでなく、VRAM容量の余裕が快適さに関わってきます。そのため、VRChat用にGPUを選ぶなら、個人的には8GBより12GB以上を狙いたいところです。

なぜVRChatはGPU選びが難しいのか?

VRChatは普通のゲームと違い、負荷が一定ではありません。

一般的なゲームなら、マップ・キャラクター・エフェクト・描画負荷は開発元がある程度コントロールしています。
しかしVRChatでは、ワールドもアバターもユーザー作成です。

そのため、以下のような要素で負荷が大きく変わります。

  • アバターのポリゴン数
  • テクスチャ容量
  • シェーダー
  • パーティクル
  • ミラーの有無
  • ワールドの広さ
  • 人数
  • VRモードかデスクトップモードか
  • Quest Link / SteamVR / Vive系などの接続環境

特にVRでは、普通のモニター出力よりも負荷が高くなりやすいです。両目分の映像を高解像度・高フレームレートで描画する必要があるため、デスクトップモードでは問題なくても、VRでは一気に重くなることがあります。

だからこそ、VRChat向けGPUは単純な平均FPSだけでなく、VRAM容量・ドライバ安定性・VRとの相性まで見た方がいいです。

VRAMはどのくらい必要か

VRChat用GPUを選ぶ上で、かなり重要なのがVRAMです。

VRAMとは、GPU専用のメモリです。
ゲーム内のテクスチャやモデルデータ、描画に必要な情報を置いておく場所のようなものです。

VRAMが足りなくなると、GPUの性能がまだ残っていても、カクつきや読み込み遅延、フレーム落ちが起きやすくなります。

個人的な目安はこんな感じです↓

VRAM容量VRChat用途での目安
4GB起動最低ライン寄り。VRChat用としてはかなり厳しい
6GB軽めのデスクトップ用途なら可。VRでは余裕が少ない
8GB最低限の現実ライン。ただし重い場所では不安
10GBそこそこ使えるが、長く使うには少し中途半端
12GBおすすめライン。VRChat用としてかなり現実的
16GBかなり安心。重いワールドや大人数でも余裕を持ちやすい
20GB以上贅沢枠。高解像度VRや長期運用向け

今からVRChat向けにGPUを選ぶなら、8GBを最低ライン、12GB以上をおすすめラインとして考えたいです。

もちろん、VRAMだけ多ければ何でもいいわけではありません。GPU本体の処理性能が低ければ、VRAMが多くてもフレームレートは伸びません。

ただ、VRChatは重いアバターやワールドの影響を受けやすいので、一般的なゲーム以上にVRAM容量を意識する価値があります。

NVIDIAの強み

NVIDIAの一番の強みは、総合的な扱いやすさです。

VR、配信・録画、ドライバ、ゲーム側の最適化、情報量。このあたりを含めると、NVIDIAはやはり無難です。

NVIDIAのメリット

NVIDIAを選ぶメリットは以下です。

  • VRゲームで安定しやすい
  • トラブル時の情報が多い
  • NVENCが強く、録画・配信に向いている
  • RTX 40シリーズ以降はAV1エンコード対応
  • DLSS対応ゲームで有利
  • Quest LinkやVirtual Desktop系の情報も多い

特に配信や録画をする人にとって、NVENCは大きな強みです。ゲームをしながら録画・配信する場合、GPUのエンコーダー性能が使いやすいとかなり楽です。

RTX 40シリーズではAV1エンコードに対応しているので、今後の配信・録画環境を考えるならさらに強いです。

また、RTX 3060は12GB版が存在し、NVIDIA公式の仕様でもRTX 3060は12GB / 8GB、RTX 3060 Tiは8GBとされています。VRChat用途では、RTX 3060 Tiの8GBより、場合によってはRTX 3060 12GBの方が安心感があります。

NVIDIAの弱み

一方で、NVIDIAにも弱点はあります。

それは、同価格帯だとVRAM容量が少なめになりやすいことです。

たとえば RTX 3060 Ti は8GB、RTX 4060 は8GB、RTX 4070 / 4070 SUPER は12GBです。
RTX 4070 SUPER はかなり性能が高いですが、VRAMは12GBです。NVIDIA公式でも RTX 4070 SUPER は12GB、RTX 4070 Ti SUPER は16GBとされています。

もちろん12GBあればVRChat用として十分現実的です。
ただ、16GB以上を狙おうとすると、RTX 4060 Ti 16GBやRTX 4070 Ti SUPER 以上など、選択肢が限られます。

RTX 4060 Ti 16GBはVRAM容量だけ見ると魅力的ですが、価格次第では「それなら上位GPUやRadeonの16GBモデルも見たい」と感じることがあります。RTX 4060 Ti はNVIDIA公式でも16GBまたは8GBとされています。

Radeonの強み

Radeonの魅力は、やはりVRAM容量あたりのコスパです。
特に中古市場を含めて考えると、RX 6700 XT、RX 6750 XT、RX 6800、RX 6800 XTあたりはかなり面白いです。

Radeonのメリット

Radeonを選ぶメリットは以下です。

  • 同価格帯でVRAMが多いモデルを選びやすい
  • RX 6700 XT / RX 6750 XTは12GB
  • RX 6800 / RX 6800 XTは16GB
  • RX 7800 XTも16GB
  • FHD〜WQHDゲームでも性能が高い
  • 中古価格次第ではかなりコスパがいい

私が使っているRX 6700 XT も12GB VRAMを搭載しています。
AMD公式でもRX 6700 XT は12GB GDDR6搭載、RX 6750 XT も12GB GDDR6搭載とされています。

VRChat用途で12GBあると、8GBモデルよりかなり安心感があります。
もちろんワールドや人数によっては12GBでも絶対に余裕とは言い切れませんが、少なくとも8GBよりは選びやすいラインです。

さらにRX 6800系に行くと16GBになります。
RX 6800はAMD公式で16GB GDDR6搭載、RX 6800 XTも各メーカー仕様で16GB GDDR6搭載モデルが出ています。

16GBあれば、VRChat向けとしてはかなり心強いです。

Radeonの弱み

ただし、Radeonにも弱みはあります。

  • VRまわりではNVIDIAの方が無難な場面がある
  • トラブル時の情報量はNVIDIAの方が多い
  • 配信・録画まわりはNVIDIAの方が扱いやすいことが多い
  • RX 6000シリーズはAV1エンコード非対応
  • ドライバやソフト相性で悩む可能性がある

特にQuest系のPCVR、配信、録画まで考えると、NVIDIAの方が情報が多く、設定例も見つけやすいです。

また、RX 7000シリーズならAV1エンコードに対応するモデルがあります。たとえば RX 7800 XT はAMD公式仕様でAV1 Encode対応とされています。
一方、RX 6700 XT などの RX 6000 シリーズはAV1エンコード目的で選ぶGPUではありません。

そのため、VRAM重視ならRadeon、総合的な無難さならNVIDIAという見方になります。

Quest Linkや無線VRではNVIDIAが有利なのか

Quest 2、Quest 3、Quest 3SなどをPCにつないでVRChatをする場合、GPUで描画した映像を圧縮してヘッドセット側へ送ります。

このとき、エンコード性能やソフト側の相性が関わってきます。

VRChat公式の無線PCVR案内でも、PCがVRChatの最低要件を満たしていることに加え、QuestとPCを同じネットワークに接続し、できれば5GHz Wi-Fi、Wi-Fi 6またはWi-Fi 6Eルーターを使うことが推奨されています。

つまり、Quest系のPCVRではGPUだけでなく、以下も重要です。

  • GPUの描画性能
  • GPUのエンコード性能
  • USBケーブルまたはWi-Fi環境
  • ルーター性能
  • SteamVR / Meta Quest Link / Virtual Desktopなどの設定
  • CPU性能
  • メインメモリ容量

このあたりまで含めると、NVIDIAはやはり無難です。
NVENCの情報が多く、配信や録画でも扱いやすいからです。

ただし、Radeonが使えないわけではありません。
実際、RX 6700 XTやRX 6800系でもVRChatを遊ぶことはできます。

有線接続中心で、配信や録画をそこまで重視しないなら、RadeonのVRAM容量はかなり魅力的です。

おすすめGPU候補

ここからは、VRChat向けに候補になりやすいGPUを整理します。
価格は時期や中古相場でかなり変わるので、ここでは 性能・VRAM・方向性 で見ます。

予算重視ならこのあたり

GPUVRAM方向性
RTX 3060 12GB12GBNVIDIAで安めにVRAMを確保したい人向け
RX 6700 XT12GBRadeonの中古コスパ重視
RX 6750 XT12GBRX 6700 XTより少し上を狙う人向け

この中で一番バランスがいいのは、価格次第ですが RX 6700 XT です。
12GB VRAMがあり、FHD〜WQHDの通常ゲームにも強く、VRChat用としても現実的です。

ただし、NVIDIAの安定性や録画・配信を重視するなら RTX 3060 12GBも候補になります。
RTX 3060 Ti の方がゲーム性能は高い場面が多いですが、VRAMは基本8GBなので、VRChat用途では RTX 3060 12GBの方が安心できる場面もあります。

安定性重視ならNVIDIA

GPUVRAM方向性
RTX 3060 12GB12GB安めで扱いやすい
RTX 4060 Ti 16GB16GBVRAM重視のNVIDIA枠
RTX 407012GB性能と消費電力のバランスが良い
RTX 4070 SUPER12GB高性能だがVRAMは12GB
RTX 4070 Ti SUPER16GB余裕を持つなら強いが高価

NVIDIAでVRChatを考えるなら、最低でも RTX 3060 12GB以上を見たいです。

RTX 4060 Ti 16GBはVRAM容量だけ見るとかなり良いですが、GPU性能に対して価格が微妙に感じることもあります。
価格が安ければあり、高ければRTX 4070系やRadeonの16GBモデルと比較した方がいいです。

VRAM重視ならRadeon

GPUVRAM方向性
RX 6700 XT12GBコスパ重視の現実解
RX 6750 XT12GBRX 6700 XTの少し上
RX 680016GBVRChat向けにかなり良い
RX 6800 XT16GB高性能・大容量VRAM
RX 7800 XT16GB新しめでVRAMも多い

RadeonでVRChatを考えるなら、個人的には RX 6700 XT 以上を見たいです。

RX 6700 XTは12GBなので、8GB GPUより余裕があります。
さらに余裕を見たいなら RX 6800 の16GBがかなり魅力的です。

RX 7800 XTは16GBに加えて、AV1エンコードにも対応しているため、RX 6000シリーズより機能面でも新しいです。

ただし、価格が高いならNVIDIAの RTX 4070 SUPER や 4070 Ti SUPER も比較対象になります。
VRAMだけならRadeon、総合的な扱いやすさならNVIDIAという感じです。

個人的なおすすめライン

ここまで見てきたことを踏まえると、私はVRChat向けGPUは以下のように考えます↓

コスパ重視

RX 6700 XT / RX 6750 XT

12GB VRAMがあり、中古価格次第ではかなり強いです。
VRChatだけでなく、FHD〜WQHDの普通のゲームも十分遊べます。

自分がRX 6700 XTを使っていることもありますが、VRAM 12GBという安心感はかなり大きいです。

安定性重視

RTX 3060 12GB / RTX 4070 / RTX 4070 SUPER

NVIDIAで行くなら、RTX 3060 12GBは安めの候補として良いです。
予算に余裕があるならRTX 4070系もかなり扱いやすいと思います。

ただし、RTX 4070 / 4070 SUPERは性能こそ高いものの、VRAMは12GBです。
長期的に16GBが欲しいなら、RTX 4070 Ti SUPER以上やRadeonの16GBモデルも見たいところです。

VRAM重視

RX 6800 / RX 6800 XT / RX 7800 XT

VRChatで重い場所に行くことが多いなら、16GB VRAMはかなり魅力的です。
特にRX 6800は、価格次第ではかなり良い選択肢になります。

NVIDIAがおすすめな人

NVIDIAがおすすめなのは、こういう人です。

  • VRでの安定性を重視したい
  • Quest Linkや無線VRを使う
  • 配信や録画もしたい
  • トラブル時に情報が多い方がいい
  • DLSS対応ゲームも遊ぶ
  • 多少高くても無難な方がいい

とにかく迷いたくないなら、NVIDIAは強いです。
特にVRChat以外にも配信、録画、動画編集、AI系ツールなどを使うなら、NVIDIAの方が楽な場面は多いです。

Radeonがおすすめな人

Radeonがおすすめなのは、こういう人です。

  • 同じ予算でVRAMを多く取りたい
  • RX 6700 XTやRX 6800系が安く手に入る
  • 配信や録画をそこまで重視しない
  • 有線VR中心で使う
  • FHD〜WQHDゲームも遊ぶ
  • 中古コスパを重視したい

Radeonは「安く大容量VRAMを確保したい」人にかなり向いています。

VRChatではVRAM容量が効いてくる場面があるので、8GBのNVIDIA GPUを買うより、12GBや16GBのRadeonを選ぶ方が納得できることもあります。

注意:GPUだけ良くしてもVRChatは快適にならないことがある

VRChatはGPUだけで決まるゲームではありません。
CPU、メモリ、ストレージ、ネットワーク、SteamVR設定、アバター表示制限などもかなり重要です。

特にCPUは、人数が多いインスタンスや重いアバターが多い場所で効いてきます。
また、メインメモリも16GBだと不安な場面があり、今から組むなら32GB以上をおすすめしたいです。GPUだけ高性能にしても、CPUやメモリが足を引っ張ると快適にはなりません。

VRChat用PCを組むなら、個人的には以下を目安にしたいです。

パーツ目安
CPURyzen 7 5700X以上、できればX3D系も候補
メモリ32GB以上
GPUVRAM 12GB以上
ストレージSSD必須
電源GPUに合わせて余裕を持つ

もちろん予算次第ですが、VRChatを長く遊ぶなら、GPUだけでなく全体のバランスを見た方がいいです。

まとめ

VRChat向けGPUは、単純に「NVIDIAが最強」「Radeonはダメ」と決めるものではありません。

安定性、配信、録画、VRまわりの扱いやすさまで含めるなら、NVIDIAが無難です。
特にQuest Linkや無線VR、配信環境まで考えるなら、NVIDIAを選ぶ理由は十分あります。

一方で、VRAM容量を重視するならRadeonはかなり魅力的です。
RX 6700 XTの12GB、RX 6800系の16GB、RX 7800 XTの16GBは、VRChat用としてかなり心強いです。

VRChatはアバターやワールドによってVRAM使用量が大きく変わるゲームです。そのため、今から選ぶなら8GBではなく、できれば12GB以上を狙いたいところです。
私は Radeon RX 6700 XT を使っていますが、12GB VRAMがある安心感は大きいです。
もちろんNVIDIAの方が無難な場面もありますが、VRChat用GPUを考えるなら、Radeonも十分候補に入れていいと思います。

結論としては、こうです。

迷いたくないならNVIDIA。
VRAM容量とコスパを重視するならRadeon。
そしてVRChat用なら、できれば12GB以上のVRAMを選びたい。